卒塔婆、塔婆とは?

更新日2023年10月27日

こんにちは

安東石材店の溝江です。

 

今回は、卒塔婆、塔婆についてお話しします。
お墓でよく見るあの木の板は一体何なんだろう?そんな疑問から調べてみました。

卒塔婆、塔婆を立てる目的は?

卒塔婆、塔婆を立てることには、追善供養(ついぜんくよう)の意味があります。追善供養は、亡くなった人の命日に法事を行い、生きている人が善行をすることで、故人の善行にもなり、それが巡って自分に戻ってくるという考えです。

仏教の世界では卒塔婆、塔婆を立てること自体が善行と言われているため、卒塔婆、塔婆を立てる=追善供養となります。

小さな子どもに意味を聞かれた場合は「亡くなった人へのお手紙」という表現にするとわかりやすいかもしれませんね。

卒塔婆、塔婆の由来は?

お釈迦様の骨を納めるために建てられたインドの仏塔のことをサンスクリット語で「ストゥーパ」と言います。それが中国に渡った際に「卒塔婆」という漢字をあてられ、日本にもそのまま入ってきました。

卒塔婆と塔婆に違いはなく、卒塔婆という表記を簡略化するために別名として塔婆が使われています。

もともとは王族や権力者の石塔として、三重塔や五重塔規模の建物が卒塔婆、塔婆になっていましたが、庶民には塔を立てるような土地も財産もありません。そのため、庶民でも作れる小さい墓石が普及し始めて、卒塔婆、塔婆は用意や持ち運びが簡単な木の板にするという現在の仏教式のお墓が定着しました。

凸凹した形の意味は?

卒塔婆、塔婆は木の板でできていますが、先は尖っていて凸凹のある不思議な形をしています。これは五重塔をイメージした形状になっています。

五重塔は上から順番に空・風・火・水・地を表しており、卒塔婆、塔婆もくぼみごとに各属性を表しています。

書かれている文字の意味は?

卒塔婆にはいろいろな種類の文字が書かれており、その内容は宗派によって異なります。

  1. ・戒名…仏門に入った故人に授けられた名前
  2. ・命日…故人が亡くなった年月日
  3. ・経文…書かれる内容は宗派などにより異なる
  4. ・梵字…空、風、火、水、地の意味をもつ
  5.  「キャ、カ、ラ、バ、ア」という梵字に加え供養した日にちなんだ梵字が1文字書かれます。
  6. ・施主名…卒塔婆、塔婆を依頼した人の名前
  7. ・供養年月日…法事を行い卒塔婆を立てた日が、記載されます。
  8. ・大日如来を表す梵字…卒塔婆の裏面に「大日如来」を意味する梵字が書かれることもあります。
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  10. すべてを記載するわけではなく、同じ仏教であっても卒塔婆、塔婆に記載されている文字や内容が異なることがあります。
    1. 卒塔婆、塔婆は追善供養の意味がある大切なものなのです。

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        1. 卒塔婆、塔婆はお墓に行けば必ず目に入るようものですが、当たり前にありすぎて風景の一部のようになっています。しかし、追善供養として、生きている人と亡くなった人を繋ぐ手紙というとても大切な役割を持つものです。


        卒塔婆、塔婆に書かれている文字や形の意味を知り、その起源まで遡ってみると非常に長い歴史があることがわかります。形は変わっても受け継がれている仏教の教えは変わってないので、次にお墓参りをするときは、卒塔婆、塔婆の意味を思い出しながら故人に語りかけてみてください。

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